登山中に足がつると言う方を度々に見かける。
これの主な原因としては先ず水分、塩分、マグネシウムの不足と言われていてこれらは意識的に摂取すれば問題は無い。
身体能力としては筋力不足や歩き方等で筋力はトレーニングで補い、歩き方は歩幅が原因となっている事が多い。
歩幅が広ければ膝痛の原因ともなる。
特に下りでは、例えば登山道や遊歩道での階段の間隔が建物の一定の等間隔では無く、いびつであるから下る際に「左足、左足、左足」と足を下ろす事が多々あるかもしれない。
これが膝痛の原因を作っている。
膝痛だけでなく、足がつる事にも影響を与えているのは筋力のバランス、負担が偏っているからである。
これを改善するには歩幅を狭くし、意識的に「左足、右足、左足」と言った本来の歩き方をする他は無い。
筋力トレーニングとしてオススメなのは極論を言うと登山のトレーニングは山でしか出来ない為、「10分20分でも山歩きを」と言いたい所ではあるが山が近くに無い人には酷な話。
かと言って建物の階段でやり過ぎるのもまた膝痛の原因となる。
これについてもついでに書くと、建物の階段は等間隔である為使う筋肉が当然ながら同じ。
やり過ぎともなれば酷使と言う事。
早い話が、その往復セット(回数)をやる筋力が今のアナタに備わっていますか?と言う事だ。
これは経験しているからこそ言える。
姫路城の西側に男山がありそこには階段があって「10往復ぐらい楽勝やろう」と走りながら上り下りした結果半月板損傷となった。
つまりはその時の自分にはその回数をやるだけの筋力が備わっておらず過信し、無茶をしていたと。
※ひいては山選びも同じ事が言える為、自身が登る山は確実に調べ、怪我なくストレス無く帰って来れる確率を高めてから行った方が吉です
それからは登山トレーニングの本を読めばその中で自分の体の動き方や自分に合いそうなもの(続きそうなもの)をやるように心掛けている。
オススメのトレーニングはざっくり書くと「カーフレイズ」「トゥーレイズ」「四股」「なわとび」で気になる方は是非とも調べて試して頂きたい。
そして今回のタイトルの「ストレッチングの重要性」についてだが、足をつる原因の最大の理由がストレッチをしていないんじゃないか?と言う事だ。
このストレッチにも「動的ストレッチ」「静的ストレッチ」と言った種類があり、運動前には動的ストレッチを、運動後には静的ストレッチをやるのが好ましい。
休憩時にも軽くストレッチすればより効果的である。
このストレッチのやり方も調べればいくらでも出てくるので色々と調べて頂きたい。
勿論運動内容に沿って。
簡単に言えば動的ストレッチとは「これからハードに動きますよ」と身体に教える為のストレッチで、静的ストレッチは「終わりましたよ」と教える為のストレッチ。
逆をやっても効果は薄いと実感があるのでしっかり行った方が良い。
そして重要なのが身体を休める事にある。
オーバーワークと言うもので、下り、階段でも書いたがやり過ぎはよくない。
SNSの悪い所と言うか自分を良く見せたいのかチヤホヤされたいのかは解らないが、疲れていたり怪我をしていても山に行く人を度々に見る。これでは事故の元。
「サポーターをしているから大丈夫」な訳が無い。
サポーター(膝等)を薬の痛み止めみたいに思っては治るものも治らない。
怪我をしたならば兎に角休む事。
私は格闘技が好きだが、日本の総合格闘家のトップファイターで堀口恭司と言う男がいる。
彼は重大な怪我もした。
インタビューを切り抜いたものではあるが読んでほしい。
トップファイター、トップアスリートが考える事ではあるが、アマチュア、趣味の範囲でやってる人こそ考えるべきだと私は思う。
何故なら堀口恭司のようにアメリカントップチームと言う最高のジムでトレーニングをやっている訳ではない。
最高のトレーナーがいる訳ではない。
それ以前にやってきた事、積み上げてきたものが違う。
登山も命懸けの場面がある事を忘れてはいけない。
身体を休めると言う事は心と頭のストレッチングでもあるのだ。
山には「自己責任」と言う言葉がつきものではあるが、私としては「自己管理責任」を考えたい。