2021.5.6 クソブの滝。
メンバー:私だけ
雨が2日連続で良い具合に降り、且つ3日目は晴れと言う日を狙っていた。
姫路市は安富町にあるクソブの滝だ。
幻の滝と呼ばれ、降雨量がそれなりにないと現れない滝である。
晴れの日が続けばその通り現れない。
ラフにルートを描いた地形図
※Pは駐車地
先ずは林道を歩く。
林道とは山を削って作る道で天候が荒れれば落石や土砂崩れ等が発生する恐れがある。
谷もまた然りで、山歩きでは注意や予測が必要となる。
小屋の隣を通る。
滝見道までは林道1本の為解りやすいものだが、普段の山歩きでもこの様な小屋やそれ以外の目立つ物はポイントとなる為是非とも軽く長さずにチェックしておきたい。
おそらく増水しているのだろう。期待が膨らむ。
堰堤がある。
ここで軽く地形図、読図のアレコレを。
幻の滝と呼ばれるような滝は地形図上には記号が載らない。
堰堤なら概ね載っている。
道に迷ったかどうか解らない時に地形図を見て「この先に堰堤があったら合ってるな」と、自身がどこにいるのかが把握出来る。
堰堤と滝の記号のそれぞれ
上の図は少し見辛いので下に描いた。
ここで大事なのが堰堤は破線側が上流、実線側が下流。滝は下の丸点・側が下流となっているので覚えていた方が吉。
次に地形図
岩に関して1つ。
この様な岩記号がある場合で下調べで出てこなかったり、情報が解らない時には下りのルートで使うのは危険度が高くなる為、行くなら上りのルートとして行く方がいい。
下りで現れ降りれそうになければ1番安全性が高いのは引き返して尾根まで出て違うルート、エスケープルートを考える事。
※エスケープルートはどこの山に行くにしても山行前に必ずチェックしていた方が吉。
地形図1番下の針葉樹林は現場では違う事が多々ある為そこまでアテにはならない。
地主さんが林業をやめたり、竹林だったりで変わってる事が大いにある。
そして現在地は堰堤記号の下(実線道)辺りとなる。
※赤+はこのアプリのターゲットの為関係ない
読図を覚え、解りやすい記号と実物を見ればこんな簡単に現在地を把握する事が出来る為是非とも熟練して頂きたい。
私の中で読図とは知識ではなく「装備」です。
先を進める。
車両通行止めのゲートがあった。
と言っても下調べで見た通りなので何の驚きも無い。
2棟目の小屋
土砂崩れが発生しその上に杉の葉が蓄積されていた。
ここは下調べの情報には無かった。
これが酷くなれば杉が倒れ道を塞ぐ事となるだろう。
滝見道入口前の様子。
遅かれ早かれ崩壊前と言え、林道や谷の恐ろしさがよく解る。
ここも言ってみりゃ幻の滝だ。
滝見道入口。
クソブの滝は幻とされているので「大かつらの木」が案内されている。その為一般的には遊歩道入口と呼ぶのが正しいのかもしれない。
その大かつらの木。
かなり立派だ。
ここまでは一般ハイカーでも来れると思うが、ここから先は土砂崩れが酷く、道が無くなっていた為、オススメは出来ない。
マムシグサが生えていた(有毒)
ここか?と思ったが下調べで見た滝の落差ではない。
これも幻の滝と言えるが、まだあるだろうと足を進める。
ここが今回の核心部。
右上から滝の音が聴こえ、つられてそちらに向かうが右上の苔むした岩に難儀し、危うく滑落しそうになった。
仕方ない、と左から高巻く事にした。
おそらく元々あった道も左。
行くと疑木のプラ階段があったが崩壊してそこら中に散らばっていた。
ここも強烈だった。
滝の音がそれらしくなる。
滝壺が幻らしさを物語る。
下調べではここまでの水量は無かったので今日を選んで正解、本当に来て良かった。
山は素晴らしいと改めて。
YouTubeに少しだけアップした。